めまい

眼球運動の3次元主軸解析法を用いた良性発作性頭位めまい症(BPPV)の病態解明

我々の開発した眼球運動の3次元主軸解析法により、以下のBPPVの病態を解明した。A. 後半規管型BPPVの頭位変換眼振には回転軸の異なる2種類の眼振がある、B. 両側性後半規管型BPPVと両側性に見える一側性BPPVの鑑別、C. 前半規管型BPPVの病態、D. 後半規管と外側半規管が同時に病巣であったBPPV、E. 外側半規管型BPPVのクプラ結石から半規管結石への変化。

垂直半規管機能検査の開発とBPPV患者の半規管動特性の解明

垂直半規管機能検査を開発し、解発された複雑な眼振を3次元主軸解析法により解析することにより、初めて正確な垂直半規管動眼反射の動特性を評価することができた。また、クプラ結石はクプラの弾性を低下させるが、半規管結石は内リンパ液の粘稠度に影響を与えないことを明らかにした。

良性発作性頭位めまい症に対する耳石置換法のEBM

後半規管型BPPV患者において、Epley法で治療した患者は、無治療の患者と比較して有意に早く頭位めまいが消失した。一方、方向交代性下向性眼振を示す外側半規管型BPPV患者において、Lempert法で治療した患者の頭位眼振の消失は、無治療患者と比較して差を認めなかった。

外側半規管型BPPV半規管結石症と外側半規管型BPPVクプラ結石症の頭位めまいの自然経過には差がなかった。すなわち、方向交代性上向性眼振を示す外側半規管型BPPVクプラ結石症の頭位めまいは難治性ではない。

メニエール病のストレス評価

メニエール病のストレスを客観的に評価する目的で、1467種類のストレス関連遺伝子を搭載したストレス解析用DNAマイクロアレイを使用し、2名のメニエール病患者の発作期と間欠期を比較した。その結果、炎症関連サイトカイン遺伝子26種類の発現が、めまい発作に関連して変化していた。

MEGによる前庭皮質研究

Linear vection刺激によりPIVC(parieto-insular vestibular cortex)が活動することを明らかにした。

前庭代償の神経メカニズムの解明

前庭代償のラット動物モデルを作成し、前庭代償の前期過程と後期過程を別々に評価するシステムを開発した。ヒスタミンH3受容体拮抗薬は、前庭代償の前期過程には影響せず、後期過程を促進することを明らかにした。

動揺病の神経メカニズムの解明

A. 動揺病の発症におけるヒスタミンH1受容体の役割

過重力刺激により視床下部や脳幹のヒスタミン神経終末より遊離したヒスタミンが、脳幹のH1Rを介して動揺病を発症させていることを明らかにした。また、扁桃体中心核は動揺病の発症に重要な役割を担っていることを明らかにした。

ヴァーチャルリアリティーを用いた新しい平衡訓練の開発

ヴァーチャルリアリティー(virtual reality: VR、仮想現実)を用い、前庭機能障害患者の姿勢制御の視覚依存性が低下させて体性感覚情報への依存性を増加させる新しい平衡訓練を開発している。

TPADを用いた新しい平衡訓練の開発

頭部の傾斜情報を振動覚として下顎にフィードバックする傾斜感覚適正化装置TPAD(Tilt Perception Adjustment Device)を用いて感覚代行を行う新しい平衡訓練法を開発している。

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