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耳鼻咽喉科・頭頸部外科の病気

唾液腺疾患

唾液腺疾患

唾液腺外来について

唾液腺とは唾液をつくる臓器で、口の中や両側の耳の下、顎の下、舌の下に存在します。

唾液腺外来では主に口の渇きや目の渇きなど、乾燥症状のある患者さんを対象に検査や治療を行っています。口の渇きや目の乾きなどの原因として下の図に示すものが挙げられます。唾液腺外来をしていて多くみられるのは薬剤性のものです。これは他の病気を治療するために服用している薬が原因でなるもので、降圧剤(血圧を下げる)、利尿剤(おしっこを出す)、抗ヒスタミン剤(アレルギー性の病気に使う)、安定剤、鎮痛剤によるものがあります。できるだけ原因と疑われる薬を減量したり休薬したりします。他にも加齢に伴って起こる老人性のもの、放射線治療後のもの、ストレス、糖尿病によるもの、腎臓が原因でなるものなどがあります。当外来では、以上のものに加えシェーグレン症候群による乾燥症状のある患者さんに対しても検査や治療を行っています。

1. シェーグレン症候群とは

シェ−グレン症候群は40〜60歳代を中心とした閉経期以降の女性に多く見られる疾患で、自分で自分を攻撃してしまう自己免疫疾患の一つです。自分の唾液腺や涙腺を自分が攻撃するため口や目が乾きます。1996年厚生省統計情報部による患者調査ではシェーグレン症候群の総患者数は42,000人と見込まれていますがこれは氷山の一角で、実際の患者数は100,000人に達するとする意見もあります。関節リウマチのある人に合併することが多くまた、全身性に腎臓、肺、関節、皮膚などの臓器を障害するタイプのものもあります。次のような症状に思い当たる節のある方はシェーグレン症候群も疑う必要があります。

2.診断

シェーグレン症候群は厚生省の診断基準に基づいて検査を行い診断されます。検査項目がたくさんありますのでおのおのにつき説明します。

① 唾液分泌量検査(サクソンテスト)

口にガーゼを含んでいただき、1秒に1回の割合で2分間ガーゼを噛んで頂きます。

噛んだ後で重さの増加が2グラム以下の場合分泌低下とします。

② 自己抗体検査

通常の採血を行いSS-A抗体、SS−B抗体について調べます。関節リウマチで陽性になることの多いリウマチ因子や抗核抗体なども一緒に検査させていただきます。

③ 耳下腺造影検査

口の中の頬の内側に唾液の出口があります。ここから造影剤を注入し、レントゲン写真をとります。造影剤の漏れがある場合異常とします。造影剤注入後少し耳の下が腫れることがありますが、長くても数日で引いていきます。シェーグレン症候群患者さんの造影写真です。唾液腺の流れる管が破壊され、造影剤が漏れています。

④ 唾液腺シンチグラ

テクネシウムという薬を静脈注射します。その薬が唾液腺に入っていく様子を特殊なカメラで撮影します。ある時点でレモン果汁を口に含み唾液分泌を促して薬が唾液腺から出ていく様子をカメラで撮影します。

⑤ 病理組織検査

下唇を7mmぐらい切開し、そこにある小さい唾液腺を3〜4個摘出します。摘出した唾液腺をごく薄く切り、顕微鏡で観察します。

⑥ 眼科的検査

・涙液量検査(シルマーテスト)

目の端に紙を5分間おき、涙で濡れた長さを測ります。5分間で5mm以下を異常とします。

・角結膜の検査

眼科の外来などで行います。

以上の結果を総合的に判断し、診断を行います。

3.治療

・口腔乾燥に対して

うがいをよく行い口の中を清潔に保ちます。

人工の唾液を噴霧します。

唾液分泌促進剤(塩酸セビメリン)や漢方薬などの内服を行います。

・目の乾燥に対し

点眼薬−人工涙液、ヒアルロン酸ナトリウムなどを使用します。

この他にもゴーグル様のメガネやマスクを用いてさまざまな方法で乾燥症状に対処していきます。また、1.で書いたとおり内臓や関節に病気が起こることもありますので内科や眼科、整形外科の医師とも連携し治療を進めていくようにしています。

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