第11回日本小児耳鼻咽喉科学会
会期 | 平成28年6月30日(木)、7月1日(金) |
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場所 | ホテルクレメント徳島 |
会長 | 武田憲昭(徳島大学医学部耳鼻咽喉科) |
副会長 | 香美祥二(徳島大学医学部小児科) |
第11回日本小児耳鼻咽喉科学会は、徳島大学耳鼻咽喉科学教室が担当させていただき、平成28年6月30日(木)、7月1日(金)に徳島市のホテルクレメント徳島で開催させていただきました。115題の多数の一般演題と、480名の先生方(医師408名、コメディカル72名)にご参加いただき、盛会のうちに学会を終えることができました。厚く御礼申し上げます。日本小児耳鼻咽喉科学会は、前身の研究会から数えると35年以上の長い歴史を持つ伝統ある学会ですが、我々の教室が担当させていただくのは初めてであり、四国での開催も初めてであります。
耳鼻咽喉科は多くの小児患者を診療する科であり、小児耳鼻咽喉科は標榜診療科ですが、小児耳鼻咽喉科の担当領域は広範囲です。本学会では、今まで余り取り上げられてこなかった小児耳鼻咽喉科の担当領域に注目したプログラムを企画しました。また、小児耳鼻咽喉科医療には、小児科医との連携が欠かせません。そのため、徳島大学小児科の香美祥二教授に副会長をお願いし、小児科医の先生の講演も企画しました。
特別講演では、日本赤ちゃん学会理事長で同志社大学赤ちゃん学センター長でもある小児科医の小西行郎先生にお願いし、「こどもの運動精神発達:生体機能リズムと発達」をご講演いただきました。シンポジウム1では「学校保健における耳鼻咽喉科医の役割」、シンポジウム2では「小児の嚥下障害への対応」を取り上げました。
教育セミナーは、耳鼻咽喉科医、小児科医、形成外科医、言語聴覚士による異なる視点から企画しました。耳鼻咽喉科から「小児の気管切開とカニューレ管理:長期経過観察例から考える」、小児科から「子供の言葉の発達とメディア」、形成外科から「小児の血管腫・血管奇形:診断・治療の最前線」、言語聴覚士から「人工内耳装用児が就労までに抱える問題と大切にしたいこと」をご講演いただきました。ランチョンセミナーでは、「小児人工内耳:大いなる成功と最近のトピックス」、「小児アレルギー性鼻炎診療のポイント」、「小児めまいの取り扱いについて」、「小児の新しい人工内耳と人工中耳」をご講演いただきました。またモーニングセミナーでは、「小児科から見る子どもの感染症:最近の話題と近未来予想」、臨床セミナーでは「インフルエンザ感染重症化機序の最新知見」、スポンサードセミナーでは「ムコ多糖症」をご講演いただきました。特別企画のスイーツセミナーでは、千田いづみ先生(徳島赤十字病院)に「難聴児に対する補聴援助システムの有用性」をご講演いただき、徳島県における取り組みを紹介すると同時に、徳島県のスイーツも楽しんでいただきました。一般演題では、74題の口演と41題のポスターの発表に活発な討論が行われました。
徳島県といえば、阿波踊りが有名です。会員懇親会では有名連である「娯茶平連」の子供たちの阿波踊りをご披露し、多くの会員の先生も踊りの輪に入っていただき、楽しんでいただけたものと思います。また、徳島県の味覚も楽しんでいただき、夜遅くまで和やかに懇談が続きました。